H21.8.19 巡礼
H22.11.27 UP




「本覚院」を出て石階段を上がると、すぐに「五合庵」でした。

こんなに近いとは思ず、直ぐ下を見れば「宝珠院」の屋根が見えます。
夕暮れが迫った「五合庵」をサラッと見て、薄暗いだれも居ない石階段を上がると熊野古道の石畳を思い出しますなぁ。

「香児山」という看板が有り、弥彦大社の初代・二代がこの地に鎮座されたらしい。
早い話が弥彦の神様は、最初はここに降りられ・・という解釈でよろしいのかなたのかな?
少し行くと「鏡井戸」ちゅうのが有り、伝えによれば「外道丸」という、そりはそりは美しい美少年がこの寺に居たそうな。

外道丸が、近所のそこらを通ると、もぉダメ・・・・・
近所の娘達が
「キャアァ〜・外道丸ちゃあぁ〜ん、こっち向いてぇ〜・・。」
「キャア〜〜向いてくれたあぁ〜・・(ハアァ〜ト)」
と大騒ぎするほどだったらしく、当然の如く恋文・付け文やら請求書やらが山のように来たらしいです。
すかす外道丸は、恋文などが来ても「ふん・・珍しくも無い」と言って中も見ずに、そのまま請求書や新聞のチラシと一緒に、不要品入れのダンボール箱へ入れちまったらしいですなぁ。
もてる男はええですなぁ、σ(*_*)も一度でええから、そおいう事を言う身になってみたかった。
ところが「キャァ〜・・キャァ〜・・」騒いでる娘の中の一人が、いつまで待っても返事も来ないのに恋い焦がれちまって死んじゃったらしいです。

それを伝え聞いた外道丸が、そお言えば手紙が来てたようだけれど、それは見もしないNHKから「受信契約について、ご理解をお願いします」というタグイの手紙だと思って、封も切らなかった・・と思い出しました。
何が書いてあったんじゃろなぁ・・と思いながら、山ほど入ってる手紙を入れてたダンボール箱を開くと、たちまち白煙立ち上り・・
うわあぁぁ!!・・ペッペッ!!・・ホコリの塊が・・・
外道丸は、巻上がるホコリの煙を吸って咽せ返りながら、今度こそは絶対に禁煙しようと思いながら、そのまま気を失いました。

しばらくして、「はて?それがしは、何でこんな所で寝てたのか?・・」と思い、顔でも洗おうと井戸を覗くと、そこには美少年の顔ではなく、鬼の顔をした自分の姿が見えるじゃないですか。
ビックリこいた外道丸は、その時から寺を去り山中の断崖穴に籠もり、かの有名な大江山の「酒呑童子」となったそおです。
最後に「今も悪心を持つ者が、この井戸を覗くと鬼に見えると言われる」と書いてあります。

今まで悪い事を一杯して来たから鬼に見えるやろなぁ・・と思いながら、笠も取らずに「ちっと覗かせてもらいます・・」と鏡井戸を覗きました。
そしたら、なんちゅうオトロシイ事か・・・水なんか見えず、井戸が埋められており、お賽銭の小銭と杉の枯葉がチラチラと見えるだけでした。
そか・・σ(*_*)の心は、小銭と枯葉が渦巻いてるのか・・・
言われてみると、その通りで合ってるかもしれん。

夕暮れ時、参拝客も居ない観音堂で2曲吹いて参拝し終わり、門を出ると直ぐ近くの階段の上に大きい本堂がありました。
あちゃあぁ〜・・ここに本堂があるのがわかってたら、観音堂で一曲、本堂で一曲というようにすればえかったなぁ。
もう暗くなり初めていたので境内を見るだけで、山を降り始めました。
駐車場の所に「朝日山展望台」が有り、略地図には「東大門」の参道は、この付近から降りるようになっています。



参道を見つけれなかったら、車道を下りて遠回りになっちまうなぁ。
今までの勘を信じて駐車場の公園に入ると、景色が良く下界を見下ろせます。

あっ!!・・、そんな風景をゆっくり鑑賞しているヒマが無いんだった。
これ以上暗くなると、山道がわからなくなると思い、駐車場を横切って車道へ降りると、そこに「東大門(参道)」の立杭があり、良かったあぁ・・
それほど深い山でもなく、道は整備されている・・と事前調査していたので、少し位は暗くなっても遭難の不安感は有りませんでした。
しかし、これが深い山だったり、真っ暗闇になっていたら、あきらめて車道を歩いていたでしょう。

車道をショートカットして参道を降りましたが、次のショートカットの入口がわからず、暗くなり探すのを諦めて車道を歩きました。
車道を歩いてると「東大門(参道)」の入口立杭が有り、方向を透かしてみると先程の車道に下りた付近に道が有ったらしい。
それに続いて車道の対面側は、草で覆われた降り道が続いています。

ゲッ!・・この草むらの山道を降りるのか・・
しかし、たいていこおいう場合は、最初の所だけ草が茂っており、中に入ると草が生えていません。
道は「西大門」の参道より手入れされており、だいぶ暗くなった山道でも足下がわかりました。
麓近くで五重塔が見え、あれっ?こんな所に寺が?・・と思ったら、そこが「酒呑童子神社」でした。

写真を撮っても暗すぎてダメだろおと思いながらも撮り、翌朝、改めて神社へ来て写真を撮りました。
ちなみに、この国上寺・参道の写真は暗すぎて、安物のデジカメのため、かなり写りが悪く、ここに載せれるシロモノではありませんので、了承してください。。
しかし、それにしても外道丸さんも気の毒な人だと思う。

外道丸さん自体は、なあぁ〜も悪い事したわけでもないのにぃ・・
ただ恋文を読まず、そのままにしておいただけ・・というのが、そんなに罪になるのじゃろか?
現代風の冷めた別の言い方をすれば、ストーカーからの手紙を読まずに無視してたら、ストーカーが怒って勝手に死んじゃった・・という事になるんだけどなぁ。
それが鬼の姿に変えられるほど、そんなに罪深い事になるのか・・と、そのスジのカシコイ人達と茶でもすすりながら考えてみたい。

外道丸さんが、
「ええいぃぃ〜・・こおなったらグレてやる。
不良になってやるわい」
と言って、悪の道へ走る気持ちも、わかるような気がする。

その程度で鬼の姿に変えられるのならば、σ(*_*)なんか鬼以上の得体のわからん姿に変えられても不思議ではないように思う。
近くに「道の駅 国上」と「手まりの湯」が有り、足湯もあります。
足湯へ行ってみると、鬼瓦から盃に湯が出ており、その付近の貼り紙を見て、あぁ〜・・そお言えばこれが酒呑童子を表しているのかと、やっとわかった。

注意
このホームページは、サーバーを変更したので以後更新を行いません。
無料サーバーを使用しているため、更新が行われないと、数ヶ月後に削除されるらしいです。
お手数ですが「第一部」と称していた「遍照の響き」に移動して頂き、以後はそちらの該当ページを参照してくださるよう、お願い致します。
H23.10.27 亭主 拝 m(_ _)m ハハアァァァ〜・・・