出雲崎(井鼻) 〜 寺泊 〜 20番「照明寺」 〜 21番「吉田寺」
       越後三十三観音霊場 巡礼地図
H21.8.6 巡礼
H22.10.30 UP

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 「寺泊」への旧道をテクテク・・・


 「老人ホーム」の側を通った時に、「八木節」が聞こえました。
 そおいえば今日・明日と寺泊の夏祭りらしい。


 歩いてると道端に、チッコイお堂が有ります。

判官地蔵
 側の看板を見ると「判官地蔵」と書いてあり、義経主従が奥州へ落ち延びて行く時、里人は一行の身の上を憐れんで地蔵さんを置いたらしい。


 この看板の説明書きでは、直江津から船に乗って、この地に漂着したと書いてあるが、柏崎付近の伝説では陸行している伝説が有ります。

判官地蔵
 果たして船で漂着したのか、陸行で来たのか・・・という詮索を今してもしょうがないわなぁ。


 日本海側には、ホントかどうかわからん義経主従の伝説が多く、太平洋側には、あまり無いらしい。


 その幾つかはホンマかもしれんし、あるいは他の戦で負けた落人達を見て、いつの間にか、それが義経になっちまったのかもしれまへん。


 σ(*_*)は、こおいうウソかホンマかわからん伝説が好きです。


 以前に書いたかもしれまへんが、σ(*_*)の在籍していた高校寮跡に、第二次大戦終了後に銃を埋めたという伝説がありました。
 卒業後だいぶたってからその付近を工事したらホンマに銃が出てきました。
判官地蔵

 本来ならば、銃を埋めた事を秘密にしておく事なのですが、どこかから漏れて伝説として在校生の中で密かに語り継がれていたのですねぇ。


 そおいう意味でも、くだらん伝説だ・・と一笑にして片づける事無く、その伝説が残るからには何らかの事実が、遠い昔に有ったのだと思います。


 地蔵堂の中を拝見し、天井を見ると絵が描いてあったようですが、雨漏りのシミか絵なのか、よぉ〜わからんのもあります。


 再び旧道をテクテク歩き、寺泊のマンホールは観光用魚市場があるので魚の絵柄です。


 もおボチボチ「照明寺」だけどなぁ・・と思いながら地図を見ながら歩きました。

照明寺 入口
 出雲崎もそうでしたが、道端には寺が余計有るんですねぇ。


 あんまり寺が有り過ぎるので、もおちょっとで「照明寺」を見過ごす所だった。


 石柱が有るので、念のため表札を確認し直したので助かったが、表札を確かめなかったら行き過ぎてたろおなぁ。


 なんせ石柱の場所からは寺が見えず、単なる通り道のようになっており、さらに奥は階段になってたもんだから、普通ならばこの先に寺が有るとは思わずに、人家が有ると想像すると思う。


 その通り道のような所を歩き階段を上がると、車道が横切っています。
 きっとこの車道は後から作ったんでしょうなぁ。


 境内に入ると本堂らしき物が横に有り、境内をサラッと見渡すと奥に石階段があり、その上にも何か建物が有るようです。


 でもそれは良寛さんが住んでいた「密蔵院」だろおと思い、手近な所に本堂と思われる所が有りました。
照明寺 本堂?

 なんせそこの入口両脇には、アリガタイ天女さんが花びらを撒き散らかしながら飛び遊んでる絵が描いて有り・・だいぶ風雨にさらされて色が薄れてますが・・。

お多福・おかめ
 そおいう天女さんが来訪者に愛想振りまいてる所だから、ここが寺の主となる場所だろなぁ・・と思いましてなぁ。


 なんせ疲れていたので、そこが目的地の本堂であって欲しいという、天女さんに無理矢理に頼み込むような、お願い・希望・祈り等々が多々入り混じり、先程の石階段を上がって確かめに行くのもキツク・・という、いつもの軟弱なコンジョ無しの性格が、どこからともなく滲み出てきたんです。


 そこで尺八を一曲吹いて一休みしました。


 少し疲れが取れたので境内を巡ると、どおいう伝説が有るのか「おかめ(お多福)」さんが設置されてます。


 「おかめ」「ひょっとこ」は対だから、「ひょっとこ」さんも、どこかに隠れて居られるのかと思って探しましたが、σ(*_*)と同様シャイな性格なのか姿が見えません。


 きっと「おかめ」さんがカカア殿下でギャアギャアとウルサく、それにイヤ気をさした「ひょっとこ」さんが「遠くへ行きます。楽しかったです。探さないでください」と書き置きして家出されたのかもしれません。


 うん、これで、やっとカイソーな伝説らしくなってきた。
照明寺 観音堂

 石階段を上ってみると・・・
 あちゃあぁぁ・・ここが観音堂だった。
 まさか観音堂が有るとは思わなかった。


 正面の彫刻は龍や鶴が彫ってあり、なかなか精巧で立派な物です。


照明寺 観音堂

照明寺 蜜蔵院
 境内には良寛さんが住んでいたと云われる「蜜蔵院」があり、清貧と云われてたのに、なかなか立派な家に住んでたのですねぇ。


 σ(*_*)も老後は、こおいう住宅にて尺八を吹きながら一人で住みたい。


 石階段の入口付近には三十三観音石仏が有ります。
照明寺 三十三観音石仏

 普通ならば石仏ちゅうもんは、人が集う境内に向かって並ぶものですが、ここの寺の石仏は、どおいうわけか境内に背を向けて、夕日が沈む海に向かって立ち並んでます。


 世間に対して背を向け、夕日を眺めながらイジケる、何かカワイソーな云われが有るのでしょうか。


 観音堂の戸は閉まっていましたが、鍵が掛かって無く簡単に開いたので中に入らせてもらいました。


 堂内の片隅には大きい木の根が有り、仙人か坊さんかわかりまへんが、木の窪みに座っております。


 天井には、大きい龍の天井絵が描いてあります。
照明寺 観音堂 天井絵


 一曲尺八を吹きましたが、堂内の周囲は締め切ってるので、全く風が通りまへん。
 夏の夕暮れ時で蒸し暑く、汗がダラダラと出ました。
照明寺 観音堂

 終わって堂外へ出ると涼風が吹き、そこで初めて「ひぐらし」の鳴き声の嵐に気付きました。



 箏曲の中能島欣一氏作品に「ひぐらし」というのが有ります。


 曲の終わり付近に琴が「カナカナカナカ・・・・」と「ひぐらし」の鳴き声を擬音させる箇所が有り、「ひぐらし」の鳴き声を聞くと、いつもこの曲を演奏した事を思い出します。









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           H23.10.27  亭主 拝 m(_ _)m ハハアァァァ〜・・・