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「9番納札所・広済寺(高柳)〜仙田トンネル〜
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尺八を携え歩いた越後33観音霊場記



 4時半に起床、5時半に出発。
 家に居た時は、こんなに早く起きた事があっただろおか。


 「道の駅」を後に、予定していた道を少し歩くと目標の赤いスノーシエッドが有ります。


 スノーシェドを通り過ぎた所で「仙田トンネル」への分かれ道が有るんだけれど、どおなってるじゃろ・・道に草が生えてなければ良いんだが・・
「栃ケ原」へ

 出口を出ると「栃ケ原」とY字路になっており、やや細い道が左に延びて道路に草は生えてまへん。


 良かったなぁ・・廃道同様と聞いていたが、この状態だと行けるかもしれん。


 歩いてみるとタンボが有るためか、舗装道路の両側に除草剤を撒いてあり、車も一台も通らず歩き易かった。


 「山中」集落とのT字路、旧道への分かれ道・・


 ゲッ!!・・・集落へ行く道は新しい舗装道路が続いてますが、歩く予定の旧道は砂利道に変わってます。(写真@)


 あちゃあぁぁ・・・先行きが心配。


 ここは落ち着いて、ひとまず一服。


 ガードレールに荷物を立て掛け、その根本に座って休みながら地図を眺め、どおしてもアカンようならば引き返して、舗装道路を歩こうと思いました。


仙田トンネル 地図


 砂利道を歩き始めるとすぐに、道の真ん中にも草が生えており、ますます不安・・
 最近、だれも通ってるようではありまへん。(写真A)


 更に進むと、道幅一杯草が生えており、朝露で足下を濡らしながら進みます。(写真B)


 これ位の草の状態でも、地図を見るともうすぐ舗装道路に出るはずじゃ・・とガマンして進みました。


 ますます草が茂り、ここら付近は完全に人が通った跡がなく、そおいう草地を歩くのは、あんまり気持ちの良いもんでは、ありまへんなぁ。
 いつ、ヘビを踏んづけるかわからんしぃ・・(写真C)


 旧道の行程距離を半分ほどまで歩いたかなぁ・・と思ってると・・


 きゃあぁぁぁぁ〜!!・・・
 出たあぁぁぁぁ・・・!!・・
 恐れていた道を遮る草の集団が・・・(写真D)


 杖で草を掻き分けながら草藪に入り偵察すると、その場所は土砂崩れが有り、その上に草が生え茂ったようです。


 少し先のカーブに草に隠れた道らしいものが見えるのですが、土砂崩れの範囲が不明で、草丈も高く、この先何が有るかわからんので、もはやこれまで・・と先行きを断念し、先程のT字路まで泣きながら戻りました。(写真E)


 最初に休んだ所で、同じように荷物を置いて一休み。
 おいおい、なんか雨まで降って来そうだぜぇ。


 新道の舗装道路を歩いてると昨日登った黒姫山が見え、頂上付近に雲が少し掛かっています。


 ショートカットしたいような大きくU字にカーブした道をテクテク上がり・・。
刈羽黒姫山

 「仙田トンネル」への道は、心配するほど荒れておらず、ほとんど普通の舗装道路の状態です。


 途中たぶんこれが引き返した道の出口箇所だろおな・・と思う箇所が有り、そこは道幅一杯に草が生えていました。


 以前、ネットでこのルートを調べていた時、太平洋側の海水をペットボトルに汲んで日本海側の海に流そうと、日本横断した夫婦連れの記録がありました。


 「やっと「仙田トンネル」に着いた・・」というような事が書いてあり、その詳細はもう忘れましたが、その夫婦連れの歩いてる様子を空想し、何を語らい、何を思いながら歩いてたのでしょう。


 方向は逆なれども、同じ道を歩いて旅をし、見知らぬ人達ながら他人とは思えない親しみを感じます。
 きっと仲良しな夫婦だったんでしょうなぁ。


 7時半頃に「仙田トンネル」に着き、思ったより短いトンネルです。


 トンネル入口のカーブ矢印道標で一休み。


 先程の草むらを歩いてた時の朝露に濡れた靴下を脱ぎ、絞ったら水滴がジョジョッ・・と汚い水が出て、足が少しフヤケテいた。
 これじゃぁ、足にマメが出来るわなぁ。


 ちなみに足のカカト部分に、直径2cmほどのマメが出来ており、帰る時までそのままにしておきました。


 黒姫山とサヨナラして(表題の写真)、「仙田トンネル」を抜けた頃より、やがて雨が降り出したので木陰で雨具を着ました。
仙田トンネル仙田トンネル

 道は行政区が違うためか、今までの道よりも草が茂ってるような気がします。


 そのうち谷川のガードレールが無くなっていました。


 危ないなぁ・・いくら廃道同様と言っても、たまには車が通る事も有るだろおしぃ。


 夜に通る時にガードレールが無かったら、間違ってそのまま谷底へ落ちちゃうでぇ。


 だれか鉄屑で売り払うつもりで、カッパラッて行ったんじゃろか?。


 この「仙田トンネル」のルートは今は通れますが、このような状態だと、果たして10年後でも通れるだろおか?


 クズの蔓も、けっこう道の真ん中まで伸びていたからなぁ。


 麓近くになるとタンボが表れ、その近くの木陰で雨具を脱いで一休みをしていると、1台の軽トラが通り過ぎ、運転しているジサマがジロジロ見て行きます。


 ほどなく軽トラが戻って来て停まり、ジサマが降りてきて話し掛けて来ました。


 
「どこの方へ行くんかね?」という事から始まり、今までの道筋を話すと「タッシャやのおぅ」と笑い、こちらも「好きでないと、できまへんからねぇ」と笑って応えた。


 よっぽど
「わざわざ車を止めて話しかけてくるジサマも、ヒマな人間なよおで・・」と付け加えたかったが止めといた。


 
「この先に店があるか?」と尋ねると「千手観音まで無い、自販機も無い」と教えてくれましたが、この先の「中仙田」「田所」集落に自販機は有りました。


 この付近の人には「十日町」という町名ではなく、「千手観音」で通じるよおですねぇ。








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           H23.10.27  亭主 拝 m(_ _)m ハハアァァァ〜・・・